完全に内輪の話。レコードを聴きにくるお客様には全く関係のない内容ですが、もしかしたらご興味を持たれる向きもあるかもしれないのであげておきます。
昨今、レコード盤にリスナー&ミュージシャンの双方が熱い視線を注いでいるとか、アメリカではレコードの売り上げがCDを上回ったとかいう話をよく聞きますが、ジャズ喫茶でかけるような40年代~せいぜい70年代に録音されたものは、中古レコードで入手する以外ありません。入手方法は中古レコード店、オークションサイト等がありますが、ヤ〇オクやメル〇リは肉眼での盤面確認ができないため(写真の掲載はありますが)現物を手にするまでは一種のばくちのようなものです。では中古レコード店はどうかといえば、こちらは支払い前にレジで盤面がチェックできるので安心ですが、肉眼では微細なキズまでは確認できないので、これはこれで実際に針を乗せてみるまではわかりません。よって、ある程度チリチリいうのはしょうがないとして、中古品購入時の態度として、鑑賞に支障がなければOKとするのが正しい姿かと思います。とはいえ、できる限り良い音で聞きたいのが人情というもの。そのために幾多の先人たちが涙ぐましい努力を重ねてきたというのがこの界隈の歴史であるわけです。
レコード洗浄という言葉、オークションサイトでLPをポチったことがあるかたならご覧になったことがあるかもしれません。私がレコードは洗うものだということを知ったのは、80年代のスイングジャーナル誌で「ジャズ評論家の休日」なる特集でした。そのなかで児山紀芳氏が家庭用洗剤(ライオンのピンキーだったはず)で氏のコレクションをじゃぼじゃぼ洗っている写真が載っており、乏しい小遣いで月に一枚かうのがやっとだった私などびっくりしたのを覚えております。いまはレコード洗浄用具として、レコードのレーベル部分が濡れるのを防ぐパッキン付き透明カバーから超音波式、バキューム式といった数万からヒャクマンを超えようかという高価なものまでいろいろと入手可能です。
で、私が一体どうやってレコードを洗っているのか、ですが、超音波洗浄の後バキュームという手法にたどり着いて半年になります。機材は超音波洗浄機が通販かヤフオクでゲットしたGTソニックとかいう眼鏡店の店頭にある眼鏡洗い機の大型版、バキュームはケルヒャーの窓用ハンディータイプ(泣)で、きわめてチープに済ませております(VPIとかこの店が軌道に乗るまで無理)。手順は以下のとおり。
①盤面チェック
②汚れ具合に応じて水洗いor洗剤洗い(食器用で可)
③超音波洗浄(30分弱)
④バキュームx2
⑤すすいだ後ファイバークロスでふき取り
⑥試聴(だめなら③から繰り返し)
③の際、お好きな洗浄液を入れるといいです。高価なものもいろいろありますが、私は浄水(フィルターを通したもの)に家庭用洗剤を入れています。精製水+イソプロピルアルコール+界面活性剤というのもポピュラーらしいです。各種洗剤や塩素を含む水道水の塩化ビニールへの攻撃性云々については私は知識がありません。浄水できちんとすすいだ後、拭きあげて乾燥させれば問題ないのではと思っています。
洗浄まえと洗浄後の比較動画を乗せておきます。洗浄後のは耳障りな”ぶちっ”というノイズが消えています。このくらいは簡単な水拭きでも落とせたと思いますが、ご参考まで。
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